没ネタ


何度か書いては失敗して、没にしたネタ。


雲中子の宝貝に、「照妖鑑」というものがある。妖怪の姿を映すと、その正体(原型)映る鏡。原典では「梅山の七怪」などの妖怪たちの正体を見抜くのに大活躍する宝貝
で、それを知った時に、「呂岳がうっかりそれを見てしまって自棄になる」みたいな、ちょっと暗いSSを思いついた。雲中子の洞府に来ていて、宝貝を仕舞ってある部屋にたまたま入り込んで、「何だァ?」と鏡をひっくり返したら自分の醜い原型が映って――、みたいな。雲中さんの所なら魔よけの宝剣もあるはずなので、それも危ないね。病気に強いはずの呂岳の具合が悪くなってしまう。そういう、暗い部分を書くのは好きなんだけど。
でも、呂岳の原型が分からないのでイマイチ書きにくく、断念。


よく考えてみれば、正確には呂岳は妖怪じゃないんだよな…。「左道」といって、正統ではない邪術を使う仙道、です。なんとなく崑崙は人間、金鰲は妖怪、みたいな思い込みがあったけど。それを思えば、確かに、四聖なんかも妖怪じゃない。金鰲と崑崙、というのはもともとは教派の違いで分かれているものです。
いやまあ、呂岳、目が3つで本気を出すと顔が3つに腕6本なので、本当に人間かよ、という感じだけど(笑)。原作に準じた宝貝を出しておいて、呂岳が妖怪っつーのは、邪道かなぁ…とも思う。原型が何かも分からないし。


うちの呂岳は、まあ、妖怪さんですけどね。基本はフジリューなので。
妖怪じゃなかったらなかったで、それはまた別の楽しみがありますが。
妖怪じゃないのに金鰲にいて、王天君みたいに隔離されるわけでもないなら、苦労してそう、呂岳。あるいはいっそ半妖とか?




「小生、崑崙の仙人だったら…もっと違ったのかなーん…?」
なんて。
キャラクターとしていじり甲斐がある。